ローカライズ概要


|||   ローカライズとは


映画やTVドラマは映像・音声・言語、この3要素により構成されています。このうち言語を鑑賞される国や地域の言葉に翻訳し、ビデオフォーマットをその地域の仕様に正しく変換することをローカライズと言います。

 


|||   字幕の特色


言語のローカライズには字幕と吹替の2通りの方法があります。世界では吹替えが主流と言われていますが、日本においては字幕も根強い人気があります。理由の1つとして、日本語は状況に応じて文の主語や目的語を省略できるため、字幕という表現手法にたいへん適した言語であるという点があげられますが、字幕の良い点は何と言っても俳優の生の声が聞けることでしょう。お気に入りの俳優が発声したとおりの音声で、監督が(ほぼ)意図したままの作品を鑑賞できるのは字幕ならではのメリットです。

 


|||   吹替のメリット


一方で吹替えはセリフの情報を耳から取り入れるため、鑑賞していて楽な点がメリットです。作品と向き合うというよりも、何かをしながら観たり、リラックスして作品を楽しみたい場合に向いているでしょう。また、吹替えでは原音が聞こえないため、翻訳の自由度が高いことも魅力です。翻訳家、演出家によってはその部分を利用し、原語にないニュアンスや意味内容をうまくセリフに付加することで、作品をより魅力的で楽しめるものにする、そんな試みも行われています。それもまた吹替えならではの楽しみと言えるでしょう。

 


|||   外国語へのローカライズ


外国語へのローカライズに関しても、事情は変わりません。原語のまま鑑賞可能な地域であれば問題はありませんが、それ以外の国や地域をターゲットにした場合、作品を構成する3要素の1つとして作品の価値を高めるのも貶めるのも言葉しだいであり、言葉が作品を作品たらしめる、と言っても過言ではないでしょう。翻訳に際してはその点を肝に銘じる必要があります。

 


|||   高い専門性


当社は創業以来このローカライズを専門とし、ローカライズを中心とした事業を行ってまいりました。現在はオーサリングやビデオマスタリング、作品の買付・発売、さらにはスクーリングへと事業ドメインを広げ、サービスをよりトータルなものへ進化・発展させていますが、ローカライズ事業は当社創業以来の基幹事業であり、今後もさらに進化を続けながら当社の中心業務であり続けることは間違いありません。


 HDDなどに収録された海外からの映像原版をお客様からお預りするか、ASPERAなどのプロトコルを用いて指定サーバから素材映像をダウンロードします。

素材がビデオテープの場合、ProRes422などのフォーマットに変換し、映像をPCで扱えるように準備します。

ディスクの構成やメニューの仕様などオーサリング時に必要となる技術内容をお客様と確認します。

翻訳、オーサリング、製造、出荷にいたる一連の作業の日程を作成し、進捗を管理します。  

エンコード前に本編チャプターの数と位置を決定します。

 

デジタイズした映像をMpeg2、Mpeg4 AVCなどのファイル形式に圧縮、音声はDolby TrueHDやDTS-HD Master Audioを筆頭に様々な形式 が選べます。

エンコードした映像で、映像や音声にノイズやエラ ーがないかどうかをチェックし、ノイズ等が見 つかった場合はお客様に報告し、マスター映像も同様であるかどうかを調べます。

Mpeg1などの軽く扱いやすい映像を使用し、セリフを字幕に 翻訳して、その表示タイム(イン・アウト)を拾っていきます。

一通り出来上がった日本語字幕を映像にはめ込み、 ディスクに焼いてお客様が字幕内容をチェックできるようにします。

お客様から返ってきた字幕の修正を反映させ、内容を全体的に見直して字幕を完成させます。

支給されたグラフィックスや本編から抜き出した画像などを元に、静止画または動画のメニューを作成します。

色補正、ボカシ、ノイズ削除など本編映像に何らかの加工が必要となる場合は、事前にビデオ編集ソフトで処理を行います。

エンコードした映像と音声をメニューとリンクさせ、ボタン動作の設定、字幕の組込などを行いDVD/BDの規格に則ったデータを作成します。

組み上がったデータに対し、オーサリングシステム上でボタン動作のチェックを行います。

全体のチェックを行うために、DVD/BDを実際に何枚か作成します。

 

検証版を使用し、映像・音声、字幕、動作などすべての内容についてチェックを行います。お客様にも同時に配布します。

BDの場合は専用のベリファイヤでデータ内容を検査し、規格に適合していることを確認します。

社内の検証とお客様の確認が済んだデータをDVD/BDディスクに書き込み、プレス用のマスタ ーを作成します。

国内/海外のプレス工場にディスクのプレスを発注します。

 

ジャケットやリーフレットのデータ内容を確認し、必要な校正を行った後、印刷を発注します。

バルクディスクと印刷資材をアセンブリ工場でトールケースにセットし、シュリンクまたはキャラメル包装で商品に仕上げます。

商品を指定の配送所へ納品し、残った在庫の保管と数量管理、バックオーダーへの対応を行います。